やってきました、確定申告の季節が。
みなさん、確定申告ってどうしてます? 地元税務署に提出? それともe-tax?
私は提出先の税務署が徒歩十分という散歩圏内にあることもあり、日曜日に税務署前の提出用ポストに入れに行ってました。
こうすれば、平日に並ばずに済むからね。
でもぶっちゃけ、使う機会って確定申告くらい。
これにもさほど困ってないから、電子申告にチャレンジするメリットを感じてなかったんですよ。
けど今年はですね、「e-taxが楽に使えるようになるよ!」っていう新聞記事を見て、IDパスワード方式の登録をして、初e-taxに挑戦しようかな、と思ってたんですよね。
ところがどっこい!
これがまた使えない
ゲフン!
「意味あるの?」っていうシステムだった。
このシステム自体が、本気で推進する気があるのか謎である。
まず、マイナンバーカードを持っている場合。
「マイナンバーカードとカードリーダーがあれば使えるよ!」と書いてある。
これで申告するには、国税庁が出している「e-taxソフト」というものを使って行うんですよ。
「e-taxソフト」を使うのは個人事業主がほとんどでしょう。大手は税理士さんとか雇ってるだろうし。
個人事業主は、日々の会計管理もかねて会計ソフトを持っているところが多い。
だからその会計ソフトからe-tax用のデータを作り、このソフトにアップして送信するだけの簡単なお仕事。
けれども。
推奨環境がIE11ってアンタ……。
もうこれ使うのやめてってマイクロソフトさんに言われている奴やんか。
現在IEのシェアがどのくらいか知ってる?
しかもこれ、IEじゃないと動いてくれないパターンですから。
そして今回私がチャレンジした、「カードリーダーいらないよ!」っていうIDパスワード方式の場合。
大々的に宣伝しているもんだから、てっきり普通に便利な方法を使えると思うじゃないですか。
けれどこれ、「e-taxソフト」ではなく、国税庁HPにある「確定申告書等作成コーナーが使える」というものだった。
この「確定申告書等作成コーナー」っていうのは、「e-taxソフト」と違う点がある。それは会計ソフトと連携していないこと。
「確定申告書等作成コーナー」で作成した拡張子dataのファイルしか扱えないのだ。
つまり最初から数字をポチポチ打ち込んで、申告書を作る必要があるんですね。
そもそも「確定申告書等作成コーナー」を主に使うのは、会計のお仕事をしている人たち。
あの人たちは自分で計算ができるから、「会計ソフトなんてまどろっこしい、数字だけ入力できればオッケー!」なんですよ。
商売をしている私の実家が確定申告でお世話になっている商工会議所も、これで申告をしていると聞いている。
要するに、自力で申告書を作成できる人が、きれいな書面を作るためのツールと言えよう。
まあそれでも私の場合、申告書の体裁は会計ソフトが整えてくれているから、その数字を打ち込んでいくだけなんですがね。
これがまたわかりにくい!
会計ソフトは素人さんがいかにわかりやすく使えるかを追求したソフトですから、そりゃわかりやすく作られてます。
けれど、「確定申告書等作成コーナー」はプロが使うことを前提としたツール。
だから説明に乏しすぎるんです。
「使いづらいんじゃあ!」と投げ出しそうになること数回ですよ。
それを「使わせてあげるよ、エッヘン!」と胸を張られても、「いやいやいや」となりますって。
「もういっそ紙で提出が楽だな」と何度も思ったが、ここで負けるのもシャクだし、「資源の節約だ!」と自分に言い聞かせてミッションを完遂しました。
頑張った、自分。
そもそもの話、国税庁は何故こんなもんを使わせて「エッヘン」やってるの?
確か「確定申告書等作成コーナー」って、印刷だけなら誰でも使えるツールだよね?
その送信機能が使えるようになったってのは大きいのか、どうなのか。
会計ソフトと連携していないという点においては、恩に着せられるにはちょっと微妙な気がする。
「e-taxソフトを使いたいだろう? youもマイナンバーカードにしちゃいなよ!」っていう効果なら、ちょっとは実感したかなと思わなくもない。
「マイナンバーカードか……」って考えたもの。
でも、年に一度しか活躍機会のないものだから、ちょっとの不便を我慢する程度なんだよね。
なにせ税務署がお散歩圏内だから、さして必要を感じないのよ。
切手代もいらない、待ち時間もないんだから、ストレスフリーですよ。
しかし、私がそんな疑問を抱いた時。
ニュースが舞い込んできた。
「マイナンバー通知カードの廃止を検討」
あのペラい紙の通知カードを使えなくして、強制的にマイナンバーカードにさせようって話。
詳しいやり方はまだこれからだろうけど、おそらくマイナンバーカードの手続き書類を各人に送るなりして、カードの送付をすることになるだろう。
でないと一人ひとりに窓口対応なんてしていたら、役所がパンクするって。
IDパスワード方式の注釈に、確かに「マイナンバーカード普及までの暫定措置」だと書いてあった。
けどおそらく、これを踏まえてのことだったんじゃないかと推測している。
だったら国税庁さん、使用環境をもうちょい考えようぜ。
使えるプラウザの種類を増やそうよ。