この記事を見て、「うわぁ」と思うと同時に「あれっ?」とも思った。
え、同窓会ってそんなに皆経験するもの?
だって私、一度も同窓会って行ったことない!
小中学校での同窓会なんて聞いたことないし、高校なんて一度だけ卒業して四年くらいたってハガキが来た程度。
仲のいい友達同士の集まりならあちこちで頻繁にやっているんだろうけど、同窓会ってクラス単位で招集かけるやつでしょ?
そんな面倒なことをわざわざやる根気のあるヤツが、果たしてクラスにいただろうか。
いや、いないな。
このあたり、たぶん世代の差もあると思うんだよ。
もううっすらと私の歳はばれているだろうが、小中学校の頃に携帯電話なんてなく、メールすら知らない時代だ。
そんなんだから、連絡を取るためには卒業アルバムの住所録からしかとっかかりがないわけで。
だから同窓会をやろう! と思った人は、その住所録をたどって連絡のハガキを送りまくることになるんですよ。
ね、面倒でしょ?
たぶん今なら、クラスでメールアドレスとかを集めるんだろうな。
でも同じく連絡が取りづらい世代でも、上の人達は同窓会って結構やっているみたいなんだよね。
でもこれも、たぶん世代だと思う。
記事で岩井さんが言っている通り、同窓会って要はリア充自慢大会の場だと思うのよ。
行ったことないけど。
そんで私より上の世代は、高度経済成長期の世代だったり、バブルでウハウハな青春と社会人生活を送れた人たち。
だから、自慢の種に事欠かないってわけ。
一方の私たち世代、特に私の学年はどん底だった。
何故なら、超就職氷河期だったから。
もしかしたら、ニュースとかで聞いたことない?
ある年、大企業の来春卒業見込みの採用が軒並みゼロ。
それに合わせて中小企業や公務員も採用を見合わせ、その中での数少ない地方での採用枠に東京の有名大学の生徒が殺到して、結果地元高校大学生の就職枠がなくなったという話。
これ、まさに私の卒業年度の話です。
こんな状況で社会に放り出された世代が、同窓会なんて開けるわけないよね!
思えば一回だけ来た同窓会も、大学に進学した連中はまだ社会人ではなかった時だった。
こんな暗黒時代を生き抜く羽目になった我らに、一体どんな自慢話があるというのか。
かろうじて勝ち馬に乗れたとしても、その周囲に死屍累々が転がっている様はわかるのですよ。
そんな中で社会人自慢なんてしようものなら、同窓生の恨みの目線で焼き殺されるね!
だから「同窓会? 本気で言ってる?」ってなるだろう。
これが私たちより十歳くらい世代が下がったら、急に同窓会とかをやりだしているみたいなのよ。
就職率が回復したからだろうね。
だからみんな、同窓会が開けてリア充自慢をしたがる連中が湧くのは、ある意味シアワセなことなんですよ!
ウザいだろうけどね!
でも岩井さんの「本当に仕事と私生活に満足している人間は同窓会など開かない」というのはわかる気がする。
私の周囲にもいる、同窓会とまではいかずとも、やたらと昔の友人関係で集まるのを好む人。
そして集まったら現在の近況とかではなく、「あの時さぁ~」という話をしがちなのだ。
たぶんその人にとって、昔話の時代がピークなんだろうな、って思う。
でもそれって、自分の中のシアワセの基準が更新できていないせいだと思う。
なにをもってシアワセかなんて、年齢とともに変わるもんじゃない?
若いころに憧れたライフスタイルが必ずしもシアワセになれたかなんて、誰にもわからないもので。
今の自分を他人からの承認欲求によってではなく、自分で認めてあげるって、結構大事だなって思う。
結論、皆、自分好き好き人間になろうぜ!
私? もちろん自分が大好きさ!