と言っても、単行本で出た作品の文庫化なんですけどね。
ヘタレだけど実はちょっとしたチートだった女の子が、雑草をモグモグしながら頑張って歩く話です。
ちょっと意味不明ですが、これが大体のあらすじだったりするんだな。
びっくりだよね。
この作品はデビュー作の次で、初めて書下ろしに挑戦した思い入れのある作品でもあります。
そして、売れ筋というものを思い知らされた作品でもある……。
一番最初にプロットとも呼べないネタだし時点だと、主人公は根暗な陰キャだったんですよ。
ですが当時の担当さんに、「陰キャは女子受けしない」みたいなことをバッサリ言われたんですよね。
それで、無口で口下手なんだけど、内心では色々考えている頑張り屋の女の子、という風に成長しました。
でもこの駄目出し、当時はちょっと不満だったんですよ。
前回がポジティブキャラだったから、同じような主人公を書きたくない、とか思っちゃって。
でも、これがそもそも生意気な考え方なんですよね。
ポジティブキャラでも、色んなパターンがありますし。
幼いころから苦労をして、その経験がポジティブにさせていたりとか。
天才肌で失敗することがないポジティブとか。
天然でなにも考えていないポジティブとか。
似たようなキャラでも変化をつけるのは作家の腕でしょ? って今なら思える。
それに確かに陰キャって、よほどうまく書かないとただひたすらウザいだけになっちゃうよなぁ。
うむ、実に生意気な新人である。元担当Tさん、ゴメンです。
過去作品は恥ずかしくて読まない、という作家さんもいますが。
私はわりと平気で読めます。
というか、自分の作品大好きマンです。
基本、自分の一番のファンは自分だと思ってますから。
なので単行本での内容には、ちょっと読み辛いなと思った個所以外は直していません。
それに書下ろし番外編のその後の主人公たちは、なんだか二次創作を書いている気分で、楽しく書けました!
いや、本人の作品なんだから一次だろうけど、気分が二次創作だったんだよ……。
気になった方は、お手に取っていただけると幸いです!