日々是平穏

こちらは黒辺あゆみが創作について語るブログです

入院患者は色々です。

入院患者という人たちは、それこそ色々でありまして。

検査入院の人から重症者、長期入院と事情も様々。

私が入った病院では、基本短期入院と長期入院はフロアが分かれていまして、私がいたのは短期入院フロアでした。

長期入院や、入退院を繰り返す長期療養の人たちは、上の階でしたね。

そこは病院慣れした人たちが多いもんだから、当然癖の強い人が出てくるもの。

なので看護師さんなんかもベテランを揃えているらしいです。

 

んで、自分が滞在したフロアですが。

大体1~2週間で患者が入れ替わるのですけどね、それでも癖のある人というのがいるもので。

私が目撃したパターンとして、

グループを作って仕切りたがる人。

毎日お見舞い者を侍らす人。

「仕事忙しい」アピールをする人。

みたいな人に遭遇しました。

 

仕切りたがる人は、まさに学校の仲良しグループそのものですよ。

特に面倒なのが食事の時間。

自力で活動できる人は食堂での食事になるんですが、その時に「そこは○○さんの席だから」とか言い出す始末。

いやいや、病院の食堂に指定席なんてありませんから!

 

お見舞い者を侍らす人は、ちょっと面倒でして。

その人が個室を使っているならともかく、四人で使う大部屋で、毎日4~5人を侍らし、大きな声で騒ぐんですよ。

ちなみにその人はもう自力で活動できる人で、ベッドに寝ていなければならない身ではないわけで。

そもそも病院側から、お見舞いに来た人との話は談話室で、と告げられているんですよ。

それなのに余りに騒ぐもんで、看護師さんに注意されても懲りない。

 

そして「仕事忙しい」アピールの人。

病室にパソコンを持ち込んで、定期検査の時にここぞとばかりにパソコンを開いて見せているんです。

入院する人にまで仕事を押し付ける会社って、どんだけよ? って思いますけど。

もし本当に仕事しなければいけない社長さんとかなら、大部屋でなくて個室をとるでしょうしね。

 

この3パターンについて言えるのは、「自分は社会に必要とされているんだよ!」とアピールしないと不安なんだ、ということでしょうか。

入院することで、世間から隔離されたような気持になるんでしょうかね?

そして同じ入院仲間に対して、「ほら、私ってすごいでしょう?」とマウントをとろうとする。

言っちゃあなんだけど、入院患者の中でも不健全な人たちだと思います。

健全なのは患者同士で「あなたはなんの病気?」とズバッと聞いて、お互いに病気談義で盛り上がっている人たち。

病気って誰かに話すと楽になるからね。

でもこうしたマウントをとりたがる人って、そうした交流が出来ない人が多いんですよ。

なんだろう、相手から来てもらえると受け入れるけど、自分から交流しにはいかないというか。

 

そしてそんな色んな患者さんを相手にしている看護師さんは、まさに勇者に見える(笑)

病院という閉じた空間は、ある種のダンジョンじみていると感じるんですよ。

いくらエアコンを聞かせていても、やっぱり空気は淀んでいるし、コミュニケーション相手が限定されるから、鬱屈してくるし。

そんな状況に引きずられることなく、患者さんの波に切り込んでいく看護師さん、大変御立派です!