今は、作者の近況がつぶさにわかる時代。
そして作者も積極的にアピールする時代。
だから昔は本が出て、またはあとがきでの宣伝でしか作者の仕事状況を分からなかったものだけど。
今はSNSとかでリアルタイムでわかっちゃう。
それはファンである読者にとってはうれしい知らせなんだろうけど。
たまたま見ちゃった他の作家にとっては、「いいなぁ、お仕事多くて……」ってなる。
そういう「いいなぁ」っていう感情っていうのは、悪ではない。
羨ましがる心っていうのは、誰しも持っているもので。
それが過ぎると「妬み」になるわけだ。
たぶん、私だって誰からか羨ましがられているんだろうと思う。
けれどそんな私でも、誰かを羨ましく思う。
こういう連鎖って、限りないんだよね。
忙しい作家さんだって、決してふんぞり返っているわけではないもの。
言ってしまえば、そういう人たちって今の流行に合致した作風だから、拾い上げてもらいやすいって利点があるだけで。
内心は、「私が得意な分野が流行が終わったらどうしよう?」っていう不安が消えないんだろうな。
実際、web作家さんの作品を拝見すると、似たような作品を量産して出版社ごとに切り売りしているのが見受けられる。
それは裏を返せば、飽きられたら終わり、バブルがはじけるのを恐れて、バブルの内に稼ごうとしているともいえるんだから。
特に、ファンタジージャンルって飽和状態よね。
怖いと思うわ。
このファンタジーバブルから抜け出すには、挑戦あるのみ、な気がする。
書きやすいジャンルばかり書いていないで、挑戦心をもたなきゃだわ。
そんな風に思う、今日この頃でありました。