実家の店で使っている機械が、立て続けに壊れた。
ついこないだ機械を一つ直しに出したのに、また別の機械が壊れたのよ。
しかも、型番が古いから直しは不可能、新しい型を買ってくれ、とのこと。
長い付き合いだから、かなり修理を頑張ってくれたようだけど、復活できなかったそうです。
そうね、そもそもが古い機械だから、仕方ないよね……。
けど店の方はコロナ禍のせいで、赤字も赤字なため、機械を買うお金なんてない。
なもんで、私がその代金を出すことになった。
こういう時、財布が二つあることのありがたさったらないよね!
でもね、正直これが、ウチの母がもう高齢で店に立てない! っていう状況だったなら、もう機械の新規購入はやめて、店をやっている兄には「別の仕事を探す」という道を進めるだろうと思う。
というのもね、この兄の性格的に、一人で店を切り盛りっていうのに不安があるのよ。
なにかしらの詐欺とか、トラブルとかに引っ掛かりそう、っていう不安ですね。
けど、ウチの母はまだまだ元気で、少なくとも、もう10年は店をやるつもりでいる。
なら、母への投資ってことで、機械への出資を決めたんですよ。
いやね、これには先例がありまして。
親類にクリーニング店をやっている人がいたんだけど、機械が壊れたことをきっかけに、修理費をケチって、高齢だけどまだ元気だった夫婦にもかかわらず、店を畳んだのよ。
そうしたら、とたんに夫婦ともに痴呆になってあっという間にわけわからなくなっちゃった、っていうね。
そういう現実を知っているから、多少の投資は健康のために必須だと思っていますよ。
結果その家族、機械代よりも介護とか施設代が高くついた。
もし手に仕事を持ったままだったら、ああはならなかっただろう、っていうのが周囲の見解です。
その夫婦は子どもがみんなサラリーマンだったから、商売人のメンタルを理解していなかったのよね。
ともあれ、母にはまだまだ元気でいてほしいものです。