日々是平穏

黒辺あゆみの Official Blog

デビュー作で売れるって、幸せなのかな?

なんて、思うんですよ、最近。

 

自分って、喜ばしいことに「百花宮」が今売れている。

売れているって言っていいと思うんだ。

……いや、帯に「○○万部突破!」とか付くレベルじゃないと、売れているって言わないのか?

いや、この議論はともかくとして。

少なくとも、鳴かず飛ばずだった本がそこそこ重なったのは、本当だ。

今ならわかるんだ、私、流行を掴んでアレンジするのって、下手くそなんだなって。

そんで、デビューで売れた人って、そういう才能があったんだろうなって。

 

けどね、このデビュー作で売れた人って、計算して狙った人と、偶然そういう作風を書いちゃった人とが、いるじゃん?

この計算した人は、今後も売れ筋を計算し続けるんだろうし。

実はデビュー作だけれども、作家歴は長いっていう人もいるとは思う。

一方で、偶然売れ筋作風書いちゃたのが当たった人。

今流行っているテンプレに乗っちゃったら、自分の作風に合っちゃった人。

この人たちって、果たして今後、幸せな作家人生が開けるんだろうか?

 

いや、大きなお世話だよね、わかっているさ!

けど、私は売れなかったからこそ、

「なんでだ!?」

「アレが悪いんか?」

「コレがたりなかったのか?」

って、すんごいたくさん考えたよ。

けど、なまじ最初から売れちゃったら、そういう考えるチャンスが巡ってこない気がする。

……そんで、スタートダッシュが成功したはいいものの、デビュー作以降を見ない作家さんも、たくさんいるんだよね。

自分は、それが怖いのよ。

 

だから「百花宮」はありがたくも買ってもらえた。

けど、どうして他の作品はダメで、「百花宮」は重版したのか?

これをずっと考えていたりする。

やっぱり、今の時代は書下ろしは向いていない?

純粋に内容がヘボだった?

それに、宣伝が足りなかった?

(けどアルファって情報解禁が発売日前も結構ギリギリで、書下ろしだと宣伝しようがないのよね……)

そんで、じゃあどんなことが良かったのか?

めっちゃ考えますよ。

そして売れたことに胡坐をかいて、考えなくなった時が、作家人生が終わる時なんだろうと思う。

だって、大御所作家だって自己プロデュースをしているんですもの。

辛うじて新人ではなくなった自分のような作家が、胡坐をかいてはいかんよね。

 

つまり。

頑張って「百花宮」の続きを書いてますよ!