なんか、RIDI BOOKSネタを引きずっていますが。
韓国発の本の新しい形態であるWEB TOON ですけれど、この流行はもう止まらないだろうな、と個人的には思っていたり。
そもそも、紙の本は高いし、紙資源にも限りがある。
最近「プラスチックは悪、紙に変えようぜ!」っていう流れがあるけれどさ。
皆思い出すんだ、紙資源確保のためにジャングルの森林伐採とかで自然環境破壊が問題となり、「紙は悪、プラスチックに変えようぜ!」っていうことで、パッケージのプラスチック化が加速された歴史があるんだぜ?
そう、紙もそもそもオワコンだったのですよ。
今はかなり再生紙の割合も増えたとはいえ、まだまだ木材チップ需要もデカいはず。
その紙資源を使っているのが、紙の本なわけですよ。
それに私、このWEB TOON は出版社、特に弱小出版社にとっては悪い事じゃあないと思う。
だって、デカい本屋だと棚を占める権利はデカい出版社にとられているわけでして。
弱小出版社が無理して紙の本を出しても、せいぜい2~3冊、悪ければ一冊こっきりしか並べてもらえない。
それで、どうやってヒットを出せと言うのか?
そして売れ残った本は自力で回収して、捨てる費用まで発生するんだぜ?
「ならばAmazonとかで売ればいい」とか言われてもさ、あちらだってしょせん大量に刷った本が勝つ、弱肉強食の世界。
赤字を抱えてもたくさん刷れる出版社が勝ち組になるシステムなんですよ。
そして紙の本と同時に出した電子書籍分の売り上げで、紙の本の赤字を補填するってわけだ。
つまり、よほどの売れっ子作家でもない限り、紙の本が売り上げの足を引っ張っているわけですな。
その点、WEB TOON はWEB特化の作品なので、そもそも紙の本になる予定のない作品。
まるっと売り上げ利益なわけですよ。
本屋の棚で苦い思いをさせられている出版社さんこそ、これに乗らない手はないと思うんだ。
けど、もしRIDI BOOKSが日本上陸したら、「受賞者はRIDIからWEB TOONで出版します!」っていう形になるのもあり得る。
事実、韓国がそうなっているんだし。
今、アルファポリスがピッコマとかRIDI BOOKS を真似て「待てば0円」システムを導入しているけれどさ、あそこもそれでも未だに紙の本信仰に囚われているもんなぁ。
けど既存の出版社が「紙の本を止めます!」ってなるのは、ちょっとイメージ的にもどうなの?ってなるかもだし。
面倒がないのは、WEB TOON特化の出版社を新たに立ち上げることか。
つまり、我々作家陣も「紙の本にならない出版社は、ちょっと……」とか拒否感出している場合ではないわけで。
そんな考えは時代遅れだ!
……いや、偉そうなことを言っているワタクシですが、ついこの間までそういう意見でしたよ?
つまり、時代遅れは私だ。
うん、頭を柔らかくして、色々がんばろう。