今回新店舗建てるのにお世話になった大工さんとお喋りしたら、こんなことを言っていた。
「中古住宅を買った人にリフォームの見積もりを頼まれて、結果『高い!』と文句を言われた」
当然このお仕事は破談らしい。
若い夫婦だったみたいなんだけれど、「新築よりも中古買ってリフォームの方が安い」と思い込んでいたみたい。
いやいや、そんなの場合によりますがな。
劇的ビフォーアフターを見たことあるか? BSで昔の再放送やっているで。
普通に結構な新築が建つよねっていう金額に、最終的になるじゃん?
新築と中古リフォームで使う資材は同じものなんだから、考えて見れば「安く済む」わけがないのよ。
安く済むのは、古い家をなにも手入れせずに使い、ちょっと不便なところだけをやり直す場合。
たとえば壁紙がカビているから綺麗にとか、畳をフローリングにとか。
それを水回りを総入れ替えして、外壁も綺麗にしての、とか「新築そっくりさん」パターンをやっていたら、そりゃあ普通に新築並みの金額になるわな。
特に、外回りの金額は基本高価だ。
ちょと考えれば簡単な答えなのにね。
けど、最近ウチの近所で増えた「800万以下で新築一戸建てが建つよ!」っていう看板、アレも悪いのかも。
確かに立つかもしれんけれど、その金額で建つのはワンルームくらいの広さのほぼ掘っ立て小屋になるぞ?
そこを書かないで金額だけ言うのって、狡いよね。
そのお客さんはその金額イメージで、中古リフォーム金額を計算したのかもね。
というよりも、中古住宅を買う利点は、そういう金額とかじゃあないと思うの。
新築に携わった人ならばわかるだろう。
まず、間取りを決めるためにコンセントの数から意見を述べなければならない面倒臭さ!
そしてインフラ関連のあれやこれや!
なにより、固定資産税を算出してもらうための手続き!
こうした面倒なことが既に済ませられているのが、中古住宅なんですよ。
これらに煩わされるストレスが減るんだから、素晴らしい利点ですよ。
というわけで、「中古住宅物件は安上がり」というわけではないよ、というお話しなのでした。