月命日のお墓参りに、えっちらおっちら行ってきましたよ。
日にちが前後しない、まさに月命日なもんで、亡き父への実家店の引っ越し報告にぴったりですな。
それにしても、我が父は繊細なところがあるから、店の引っ越しに気持ちが耐えられなかっただろうなぁ。
毎日眠れなくて、持病とはまた別の病気を発症していそうだ。
それを思うと、今回の移転が父がもういないタイミングでよかったのか?
それとも、父がもういないから大家の子どもたちに我が家が舐められたのか?
そのあたりは、なんか「鶏が先か卵が先か」みたいな話になりそうだから、もう考えない。
けれど今回の事件でしみじみと思ったのは、「賃貸を信用しない」ということだ。
たとえアパートであっても、今時オーナーチェンジなんて当たり前にある。
事実、不動産情報でアパートのオーナーチェンジがよく載っているし。
大家という個人の人柄を信用して借りるなんて、お金の貸し借りと同じことだ。
今回の大家からの仕打ちを受けて、「借りる」っていう行為がいかに危ういものなのか、よぉく再認識しましたよ。
通過点として「借りる」をしてもいいけれど、いつかは「買う」んだという決意は大事。
長く商売していた間に、我が父がそれを怠ったのはミスだと思う。
だって、もし私が店を建てるだけの資金を持っていなかったならば。
兄と母に貯金なんてない&兄は店を継いで日も浅いから、銀行からの融資金額もそう多くされない、となれば。
店を畳むお金もないってんで、もう夜逃げしか選択肢はないってもんよ。
事実、店の機械類を出して処分するのに、けっこうな金額がかかるとわかったし。
産業廃棄物処理って、お金がかかるんだよ……。
商売をしていて、貯金がないっていう状態は言語道断。
店を畳むお金だけは、最後の保証として持っておくのが、商売人としての誠意。
私だって、こういう万が一を考えなくもなかったんだし、本当なら備えておかなきゃいけなかったんだ。
あらゆるリスクを回避するのに、まず必要になるのはお金!
世の中、そういうものなんですね。
それを学んだ日々でした。
あと私って基本的に、「自分の手持ちのお金以上を望まない」性格だし、そういう生活をずっとしてきたから、「自分の身の丈以上のものを望む」ことをしたことがなかった。
そういう意味でも、勉強になったかな。
度胸がある人ならば、たとえ銀行への信用が低くても、事業計画書を作って融資を取り付けるところなんだろうけれど。
私はそういう度胸がない人間だから、できれば自分が危ない橋を渡らずに済ませたい。
となると、やっぱり頼るは手持ちの現金となるわけで。
本当に、「自宅購入貯金」をしておいてよかった。
こちらはまた、貯め直しだけれどな!
頑張って働こうっと……。